Entries

拉致問題とオバマ演説

 オバマさんが来日し、サントリーホールで演説したが、ずっと気になっていたことがあった。拉致問題の部分、各紙、翻訳が少しずつ違っていたことだ。

 「北朝鮮との関係正常化はあり得ない」という文脈での発言だったので、家族の方も「強いメッセージが聞けた」と喜んでいた。ただ、じゃあ、どういう条件が満たされれば関係正常化なのかというところで、翻訳のニュアンスが違っていたということだ。

 こんなこと気にするのは私だけかなと思っていたので、そのままにしていたら、きょうの毎日新聞の「視点」がとりあげていた。そこで少しだけ論じたい。

 問題の英語原文、および在日米国大使館訳は以下の通りである。

 So the path for North Korea to realize this future is clear: a return to the six-party talks; upholding previous commitments, including a return to the Nuclear Non-Proliferation Treaty; and the full and verifiable denuclearization of the Korean Peninsula. And full normalization with its neighbors can also only come if Japanese families receive a full accounting of those who have been abducted. These are all steps that can be taken by the North Korean government if they are interested in improving the lives of their people and joining the community of nations.


 ですから、この未来を実現するために北朝鮮が取るべき道は明瞭です。6カ国協議に復帰し、核不拡散条約への復帰を含む従来のコミットメントを守り、朝鮮半島の全面的かつ検証可能な非核化を目指すことです。そして北朝鮮の近隣諸国との全面的な関係正常化も、拉致被害者の消息について日本の家族が全面的な説明を受ける時にのみ可能です。これらは全て、北朝鮮政府が自国民の生活を改善し国際社会に仲間入りすることに関心があるならば、同国政府が講じることができる措置です。


 要するに、拉致被害者についての「完全(全面的)な説明」を求めているわけだ。それがない限り、日本との関係正常化はないということだ。別の角度から言えば、説明が完全であれば、正常化はあり得るということでもある。

 毎日の記事では、この英語表現について、「少し弱く、あいまいだと思う」と書いてある。拉致被害者全員の帰国という日本政府の立場とも、同じではない。

 だが、私には、このオバマ演説こそ、拉致問題をめぐる現在の焦点だと考える。数年前、北朝鮮が「死亡した」として出してきた人びとの情報は、全面的どころか断片的で、それよりもなによりも虚偽であることが明白なものもあった。それが現在の膠着状態に結びついていったわけだ。

 だからこそ、日本側は、調査のやり直しを求めてきた。そして、昨年夏、とにかく北朝鮮は、再調査を約束したのである。日本側の一部制裁緩和と引き替えに。ところが、それに合意した福田さんが辞任したことをきっけけに、合意がそのままになっている。

 鳩山さんは、北朝鮮が再調査に踏み切れば、制裁緩和に踏み込むと言っている。だが、昨年夏の合意は、同時の行動を求めている。そっちがやればこっちもやるというのでは、どっちも踏み出すことにならない。

 政権が変わり、これまでの自民党のやり方ではダメだったとして、大胆な転換ができるはずである。大転換を望みたい。


↑左翼も右翼も不明の人もクリックお願い
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://chousayoku.blog100.fc2.com/tb.php/271-9c301d11

トラックバック

[T306] レクスプレス 子ども保護官の廃止をめぐる論争

すこし古い記事で申し訳ありません。この後日の記事については、改めてアップします。 Polémique autour de la suppression de la Défenseure d...

[T309] 高収入バイト女性高収入アルバイト求人高額バイト

高収入バイト女性高収入アルバイト求人高額バイト

コメント

[C2123] 日本も…

日本人拉致被害者方の一刻でも早い帰国を心より願います。
しかし、日本もまた自らが行っている゛拉致問題゛を解決すべきです。アメリカ人と日本人の間に生まれ、両親が離婚したのち、裁判で親権がアメリカ人の親に認められたにも関わらず日本人の親によって日本へ゛拉致゛された子供たちのことです。
日本のマスコミでは大きく取り上げられてはいませんが、世界各国から非難されています。
このままでは日本も北朝鮮とあまり変わらない、と思われてもしょうがないのではないでしょうか?
  • 2009-11-24 18:50
  • ブー
  • URL
  • 編集

[C2124]

国際結婚には離婚後さらに文化の違いが表面化するようですね。
恥ずかしながら知りませんでした。
いろいろなケースがあるようですが、日本人が子供を連れて帰国してしまい、それっきりのケースが多いようですね。
しかし岐阜県の場合、その逆で常に日本人が連れ去るということでもないようです。
親権の絡んだ問題では文化の違いを欧米諸国も認めているようですが、ハーグ条約に早く加盟してくれと日本に催促しているようです。
これは文化と文化の衝突。法整備の問題が根っこにある問題であって、双方に言い分のあることです。
国際離婚の取り決めが、いずれの文化に対しても公平に行われるように行われるように、国際的な合意が必要でしょう。
それまでは、国際結婚のリスクとして、承知しておく必要があります。

一方、北朝鮮による拉致問題は朝鮮半島をみても拉致を推進する文化などありませんので、どの角度からも重大な人権侵害として非難されるべきものです。
ただ北朝鮮はいまだ人権の遅れた国であることは二度目の日朝首脳会談の中でも明らかであって、金正日は小泉元首相に「勇気を出して拉致を認めたのに、なんでこんなことになっているのか?」と語っていました。
北朝鮮側は一部の拉致被害者の帰国で、本気で幕引きが出来ると考えていたようです。
また世論というものも、よく理解していない。
先進国での人権問題はもう少し重いものだということを北朝鮮に説明しなければなりません。
  • 2009-11-24 21:03
  • キンピー
  • URL
  • 編集

[C2127] 国交正常化は険しいのでは?

キンピーさんのおっしゃるとおり、「文化の違い」から発生した諸問題を、北朝鮮の拉致問題と同列に扱うというのは、その意見を聞いた者から失笑を買うのもやむをえないような論理だと思います。
「異なる価値観を持つ他者」にどのような言葉を伝えればよいのか? という意識は常に持ち続ける必要があるでしょう。
口で言うのは簡単ですが、実践は難しいことですが……。

さて、「問題の英語原文、および在日米国大使館訳」の方ですが、ちょっと考えさせるところがあります。

ひとつは、”a full accounting of those who have been abducted. (拉致問題の全面的な説明)”という定義があいまいなところです。
これは拉致被害者が納得するまでが「全面的な説明」ということになるのですが、米軍基地問題の反対派のように、「どこまでいっても納得しない」ということになりかねない可能性があります。

もう一つは、”a return to the six-party talks; upholding previous commitments, including a return to the Nuclear Non-Proliferation Treaty; and the full and verifiable denuclearization of the Korean Peninsula. ”と先に明言している点です。

ご承知の通り、オバマ大統領の「核廃絶演説」のあと、北朝鮮は核実験を行い、いわばオバマ大統領の顔に泥を塗ってしまった格好となってしまいました。
ゆえに、「6カ国協議に復帰」「核不拡散条約への復帰」「朝鮮半島の全面的かつ検証可能な非核化」というプロセスに北朝鮮が帰着しないかぎり、まずはアメリカとの国交正常化もありませんし、朝鮮半島非核化プロセスがいいかげんなままで、たとえ拉致問題が一定の帰結を見たからといって日本が独断で関係正常化に走ることは、極めて難しいのではないでしょうか?
「制裁緩和に踏み込む」といっても、輸出入の緩和や定期往来船の再開などはありえそうですが、国交正常化レベルまでの関係正常化は、まずもって不可能のように思えます。

日朝間の関係正常化という観点から見れば、オバマ大統領の存在は決してプラスに働く要素ではないといえますが、その原因を作ってしまったのは、ほかならぬ北朝鮮の先軍政治にあるでしょう。
  • 2009-11-25 09:16
  • 十文字(衆愚代表)
  • URL
  • 編集

[C2130]

オバマさんは、流石に演説上手だと思います。
その文章だけでも、意味がとても明瞭で分かりやすく、また読んでみてもリズムがとてもいい。

十文字さん、
> ひとつは、”a full accounting of those who have been abducted. (拉致問題の全面的な説明)”という定義があいまいなところです。

ここは、「拉致問題の全面的な説明」という意味ではなく、「拉致被害者についての全面的な説明」です。

>これは拉致被害者が納得するまでが「全面的な説明」ということになるのですが、米軍基地問題の反対派のように、「どこまでいっても納得しない」ということになりかねない可能性があります。

ですから、そこまでの説明を求めているわけではないでしょう。

>もう一つは、”a return to the six-party talks; upholding previous commitments, including a return to the Nuclear Non-Proliferation Treaty; and the full and verifiable denuclearization of the Korean Peninsula. ”と先に明言している点です。

先にこれをやれと言っているわけじゃないし、これを全部しないと国交を結ばないと言っているわけでもありませんよ。

>ゆえに、「6カ国協議に復帰」「核不拡散条約への復帰」「朝鮮半島の全面的かつ検証可能な非核化」というプロセスに北朝鮮が帰着しないかぎり、まずはアメリカとの国交正常化もありませんし、朝鮮半島非核化プロセスがいいかげんなままで、たとえ拉致問題が一定の帰結を見たからといって日本が独断で関係正常化に走ることは、極めて難しいのではないでしょうか?

というのは少々捻じ曲げた読み方だと思います。

[C2132] 国交正常化の最大懸案は、拉致問題ではなく核問題である

>Looperさんへ

>というのは少々捻じ曲げた読み方だと思います。

う〜ん、これは「詠み方」の違いといいましょうかねぇ…。
とりあえず、「拉致問題の全面的な説明」であろうと、「拉致被害者についての全面的な説明」であろうと、その「全面的な説明」という言葉のあいまいさはぬぐいきれないということをまず一つ指摘します。

>ですから、そこまでの説明を求めているわけではないでしょう。

とおっしゃいますが、「そこまで」とは「どこまで」なのでしょうか?
結局、拉致被害者は説明とともに、謝罪と賠償もあわせて求めていくでしょうし、その状況になったときの問題解決の困難さは、米軍基地問題や従軍慰安婦問題をみても類推できることであると存じます。
早期の問題解決には、双方の「冷静さ」が不可欠だと思われますが、「口で言うのは易し、実行は難し」といわざるをえません。

さて、このオバマ演説もそうですが、海外の要人が内外に向けて声明を発表したとき、その真意が何であるかを、シロウト・クロウドの関係なしに読み取る必要があるというのは言うまでも無いでしょう。
そして、北朝鮮と日本・アメリカが国交を結ぶ為には、「朝鮮半島非核化プロセス」が不可欠であると私はオバマ演説から読み取りました。
まさにこれこそが拉致問題にまさる、北朝鮮国交正常化の最大ハードルだと思いますが、逆に、なぜLooperさんが、

>これを全部しないと国交を結ばないと言っているわけでもありませんよ。

と判断されたのか。また、北朝鮮の核廃絶プロセスがどの程度進捗したら、国交正常化が可能なのか、シュミュレーションして論じて頂きたいと思いますが、私的に多分そのようなシュミュレーションをすると、途端に行き詰ると想定します。
私としては、核廃絶がいいかげんなままで、オバマ大統領が北朝鮮と国交を結ぶとは、とうてい想定できません。

なぜなら、まずはアメリカはKEDOで北朝鮮から「秘密裏のウラン濃縮計画」という「裏切り」を受けた挙句、核実験までされたという経緯があるからです。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kaku/kedo/index.html
ゆえに北朝鮮とアメリカの国交正常化を実現させるには、どんなに甘く見積もっても、北朝鮮が「6カ国協議に復帰」「核不拡散条約への復帰」、そして「核兵器開発を完全に封殺させたうえでKEDOの再復活」というプロセスを踏まない限り、まずは共和党や北朝鮮に否定的なアメリカ国民を説得できないとでしょう。
反対派は当然ながら、KEDOとクリントン元大統領の失敗を引き合いにして説明責任を求めてくるのは目に見えていますし、それに対応できる為には、やはり90年代のKEDOの時よりもはるかに北朝鮮には厳しい課題を突き付けざるを得ないでしょう。

そして日本も安全保障がかかっている以上、アメリカと共同歩調を取らざるを得ません。
「アメリカの核の傘から脱却するが、北朝鮮の核問題はいいかげんなままで、とにかく日本と北朝鮮の国交正常化だけは先行して推し進める」
こんな考えをする人は少ないと思いますが、もしあったとしてもそれはただの夢物語です。

ともかく、北朝鮮という大変難しい国と国交正常化を推し進めようとするならば、それに反対する人々にどのような説明責任を果たすべきかということが必要です。
そして国交正常化推進派には、現在のところ説得させるカードがあまりのも少なすぎるというのは、私の偽りない感想です。
少なくとも、「6カ国協議に復帰」が実現すれば薄明かりくらいは見えるかもしれませんが、現在は暗闇の最中と言わざるを得ないでしょう。
  • 2009-11-27 08:29
  • 十文字(衆愚代表)
  • URL
  • 編集

[C2133] 素直に読みましょう

十文字さん、ちと見苦しい。

> とりあえず、「拉致問題の全面的な説明」であろうと、「拉致被害者についての全面的な説明」であろうと、その「全面的な説明」という言葉のあいまいさはぬぐいきれないということをまず一つ指摘します。

全然違うでしょう。
"who have been abducted."
は、whoの関係代名詞ですから、人の事です。
「拉致された人の消息」(あいまいさはほとんどなく、少なくとも遥かに低い)についての説明をせよと言っています。
すべての事には「あいまいさ」がありますが、そういう話をしていないですよね?

> とおっしゃいますが、「そこまで」とは「どこまで」なのでしょうか?

具体的には、現在拉致被害者と認定され、現在消息不明である「12人の消息についての正確で明確な説明」ということでしょう。
拉致を誰が指示したとか、どういう経過で拉致が行われたとか、責任追及はどうするとかといったレベルの「全面的」説明までも求めているわけではありません。逆に、そうしたこれまでにない条件絞り込みをしたところが、このオバマ演説の大事なポイントです。

>早期の問題解決には、双方の「冷静さ」が不可欠だと思われますが、「口で言うのは易し、実行は難し」といわざるをえません。

「実行は難しい」という話と、あなたの誤読とは別の問題です。
で、どう実行させるか?とか、何を日米が北に働きかけるべきか?いった話は一切していません。

>そして、北朝鮮と日本・アメリカが国交を結ぶ為には、「朝鮮半島非核化プロセス」が不可欠であると私はオバマ演説から読み取りました。

言ってもいないことを想像するのは勝手ですが、演説はそういったプロセスに関する話は一切していません。

>>これを全部しないと国交を結ばないと言っているわけでもありませんよ。
>
>と判断されたのか。

事実、一言も言っていないからですよ。
しかも、そのレベルの話は演説の趣旨でもない。
まず、米国が北朝鮮と国交を結ぶプロセス・条件なんぞについては、一言も言及していない。米日が、北朝鮮にどう圧力をかけるか?どう交渉していくか?なんて話もしていない。
未来ある北朝鮮のために、北朝鮮自らがとるべき道はこうだ。その道になら、我々は協力する用意がある。と、北朝鮮自らが、自らの未来のために路線転換を求めたのが、演説の趣旨であり内容です。

あの文言の直前に何を言っていたか、毎日の訳を貼り付けます。

>北朝鮮には、取り得るもう一つの道もある。米国は、我々のパートナー諸国と協力しながら、さらに(米朝の)直接外交にも支えられながら、北朝鮮に別の未来を提供する用意がある。北朝鮮は、自国民への恐ろしい抑圧につながる孤立の代わりに、国際社会への統合という未来を持ち得る。貧困にしがみつく代わりに、経済的な機会という将来を持つことができる。貿易と投資、観光は、北朝鮮の国民により良い生活の機会をもたらすことができる。不安定を増大させる代わりに、安定と尊敬される将来を得ることができる。こうした尊敬は、好戦的な態度によっては得られない。国際的な責務を完全に果たすことによって、国際社会の中で地位を占めようとする国でなければ獲得できないものだ。

こうした、「不安定を増大させる代わりに、安定と尊敬される将来を得ることができる」国になるため、「北朝鮮がこの将来を実現するための道筋」として示したものが、あれらです。「北朝鮮が未来のためにとるべき道筋」ですよ。一気に全部やれとか、これが全部やらないと国交回復せんぞとか、それが経済制裁解除の条件だとか、そんな卑近な話なんぞ全くしていないのです。

このように、国交回復条件については、全く触れてもいないんですから、

>>これを全部しないと国交を結ばないと言っているわけでもありませんよ。

は、事実として提示しています。

[C2320] オバマは拉致問題に横槍を入れるな

オバマは自分たちがやっていることを棚に上げて拉致問題に云々するのは余計なお世話ですよね。

そもそも拉致問題が起こった責任はアメリカにもあるんですから。アメリカが韓国を極東軍事基地とするために南がわだけで単独選挙をやって韓国に軍事独裁政権を作って南北の対立を意図的に作り出したんですから。

アメリカは朝鮮半島の分断と朝鮮戦争の責任をとって韓国と北朝鮮に賠償金を支払うべきなのです。

ブッシュ政権のころですけど、統一評論2007年12月号にチョムスキーによる米朝問題について記述がありますから、下に一部を記載しますね。

Chomsky:ほとんどのマスコミは、六者会談すなわち『北朝鮮の核問題』との認識をもっています。これは事実にたいする、欧米言論の典型的な悪意の歪曲です。六者会談の本質は『北朝鮮の核問題』というより『アメリカ問題』というのが正しいのです。

もちろん北朝鮮の核問題もあります。しかし北朝鮮の核問題の本質は何でしょうか?

 大方のマスコミは口を閉ざしていますが、北朝鮮の核問題の本質は、アメリカの先制核攻撃戦略など対決的な対北朝鮮政策が生み出した、というところにあるのです。すなわち北朝鮮の核兵器は、アメリカの核の脅威にたいする抑止力として開発されたと見るべきです。

 1994年のジュネーブ基本合意書を破棄したのは、アメリカであって北朝鮮ではありません。

 2002年に北朝鮮を『悪の枢軸』と規定したのも、高濃縮ウラン問題を持ち出したのも、その基本目的はジュネーブ基本合意を破棄することでした。もちろん高濃縮ウラン問題は、後でアメリカ情報機関自体の調査によって、竜頭蛇尾に終わりました。

 2005年の9.19六者会談共同声明のときも同じでした。共同声明に署名したインクも乾かないうちに、アメリカはそれをひっくり返す事件を起こしました。いわゆるバンコ・デルタ・アジア(BDA)事件です。対北朝鮮金融制裁です。アメリカの対外関係史でくり返されてきたことです。

 9.19共同声明の核心的内容は非常に前進的で、朝鮮半島の非核化と東北アジアの平和と安全問題を恒久的に解決するのに、根本的に重要な諸問題を含んでいます。だがアメリカは、このような肯定的な動きにまたしてもブレーキをかけました。結局、問題の核心はアメリカだということでしょう。

 歴史がよく示しているではありませんか?約束を破り、義務を履行しないのはアメリカであって、よその国ではありません。これはブッシュ政権になっていっそう露骨になったと言えます。2002年と2005年に、アメリカは北朝鮮を軍事的にどうにかできると思っていました。それで対決的、攻撃的になりました。だが、イラク戦争の失敗など内外情勢が急激に不利になった後、やっとアメリカ政府は対話と妥協を基本とする外交的解決を選択したのでした。

 そういう意味で今日の状況、条件は過去のいかなるときよりも、良好だと言えます。終戦宣言、平和協定の締結、朝米関係正常化など朝鮮半島における根本問題を妥結できる可能性と機会がいつにもまして高いと言えます。

 六者会談で真に問われるべきは『北朝鮮の核問題』ではなく、『はたしてアメリカは信頼できるのか?』あるいは『アメリカが最後まで自らの約束を守れるだろうか?』ということでなくてはなりません。

 もっとも、アメリカが約束を守らないのは、クリントン政権のときも同じでした。彼らも1994年10月、ジュネーブ基本合意書に明記された約束を、そのとおりに守りませんでした。任期末になってやっと、武力で解決できないと分かり、対話と妥協に急旋回したのでした。

 去る9月末の六者会談再開直前、アメリカのマスコミに浮上した北朝鮮とシリアの核開発疑惑もまた同様です。今回は、ブッシュ政権全体ではなく、少数に転落したネオコン勢力の企みですが、2002年、2005年と同じように、問題を持ち出したタイミングが非常に疑わしいのです。

 順調に進もうとする六者会談を、またしても妨害しようとする新たな試みです。2005年の9.19共同声明のときと同じだと言えます。アメリカの主流マスコミすら、イスラエルの主張する『北朝鮮―シリア核コネクション』の真実性を疑っています。

[C2325] オバマはアンドロメダ星雲をさまよっている

オバマは帝国主義の手先ですよ。

【オバマはアンドロメダ星雲をさまよっている】

http://www.asahi.com/international/reuters/RTR200908170039.html

チャベスとグランディンの対話より

【オバマが二人いる、オバマになってブッシュよりひどくなった】

グランディン: しかし、彼ら[右派]は7ヶ所の米軍基地をコロンビアに置きます。

チャベス: まるで2人のバラク・オバマがいるようだ。そして国連で今日演説したオバマが最後に勝つことを望む。しかし、コロンビアの7ヶ所の軍事基地を認めたのもオバマだった。他の誰も考えることはできない。なぜならば誰が大統領か?

もしオバマでなければ、誰が軍の最高司令官であるのか?もしベネズエラが他国へ兵士を派遣することを決定したら、あるいはプエルトリコに軍事基地を設置すると決めたら、大統領として決定を下すのは私である。つまりオバマは矛盾だらけで、できればアメリカ国民が、あなたたち、考える大衆があなた方の大統領を後押しすることが必要だ。

私がもしニューヨーカーだったら、こう言うだろう、大統領、なぜコロンビアに軍事基地を置いているのですか?私は、10年前にビル・クリントンに言ったこと(少なくともクリントンと話すことができた)を[4月に米州サミットがあった]トリニダードでオバマに言った、同じことをジョージ・W・ブッシュにも言った(一度だけ、なぜなら彼とは何も話すことができなかったから)、「コロンビアで平和を模索しましょう。」できれば、アメリカ国民が大統領から、そして政府と連邦議会から世界中で戦争政治を止めるよう要求することを望む。

オバマは、今日いくつか問題のあることを述べた、隠された脅威だ。私はその文言を覚えている、もし間違っていなければだがこうだ、アメリカは「すべての人びとの利益の守り方を知るだろう。」これは、将来オバマがベネズエラの利益、あるいはメキシコの、またはアルジェリアの利益を守るためにイランを侵略していると言うことができるようになることを意味しているのか?いや、ベネズエラの利益はベネズエラによって守られる。アメリカは、アメリカの利益を守るべきだ。政府に制限をかけられるアメリカ国民はどこか?知識人はどこか?


グランディン: オバマ大統領が就任して以来、アメリカの対ベネズエラ政策はブッシュ時代から変わっていますか?

チャベス: ええ、最悪の方へ。

グランディン: 最悪の方へ?

チャベス: そう、最悪の方に。7ヶ所のコロンビア軍事基地。それらはベネズエラにとって脅威だ。オバマはなぜ、そして今日国連で[世界の他の国々との関係改善のために]彼がとっているすべての措置を列挙した、なぜ第4艦隊を廃止していないのか?

艦隊司令官は、その目的は南米の河川をパトロールするためと言いつつ、すべてのラテンアメリカ諸国にとって脅威である第4艦隊を再配備したのはブッシュだった。ラテンアメリカで我々はみな、これについて憂慮している、そして各国はそれぞれのやり方で遺憾の意を表明している、ベネズエラ、ボリビア、ブラジルでさえも。今やこれら7ヶ所の軍事基地により、コロンビアの紛争は南米全域に広まろうとしている。オバマが他の声に耳を貸し、そしてペンタゴンが言うこと、同じブッシュのアドバイザーたち、戦争屋の言うことを単に繰り返さなければよいが。



コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

ランキングに参加しています

←左翼も右翼も不明の人もクリックお願い

プロフィール

Author:松竹伸幸
(まつたけ・のぶゆき)
日本平和学会会員(日本外交論)
某地方出版社東京オフィス所長

フリーエリア

検索フォーム

Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード

メールはこちらまで

名前:
メール:
件名:
本文: